2025-07-13
井筒屋ご宿泊されたお客様の感想その322

ご宿泊ありがとうございました!丹後には海鮮がメインの宿が星の数ほどあります。その中から井筒屋を選んで下さり、ありがとうございます。
板長の魚料理を楽しみにしてくださり、ありがとうございます。漁港で見慣れない魚が水揚げされると、まず毒の有無を調べ、毒がない食用の魚であれば試しに買ってきて家族に食べさせて、美味しければお客様の料理に使う、という手順で使える魚を少しずつ増やしてきました。井筒屋で扱う地魚の種類の多さは、板長の好奇心と探求心、研究熱心さの賜物だと思います。また、宿泊できる人数が少ないため、同じ日に泊まられても違う魚が出ることがあります。一尾しか水揚げされなければ、その一尾を大切に使うのが板長の信条です。その分、接客係は魚の名前を覚えるのに必死です(笑)でも、例えばカニのフルコースのように毎回かにが出て、シーズンが終わるまで毎日同じ説明をするよりも、毎回頭をフル回転させるほうが楽しいかな、と思います。たまに覚えられないときもありますが(笑)
最後になりましたが、現在、多くの一般的な魚の旬が江戸時代に確立されたものであり、そこから数百年を得た現在、海の中も陸の上も、生き物を取り巻く環境は大きく変わりました。「魚の本当の旬」に合わせること、これは市場価値の高い「その時期に売れる魚」を出すのではなく、たとえ大衆受けはしなくても、海の中の多様な変化が見える「その時期に本当においしい魚料理を作りたい。」井筒屋の料理は、板長のそんな地魚への愛情がこもった料理です。また季節を変えて、本当の魚の旬を味わいにお越しくださいね。またお会いできる日を楽しみにしています。
ちりめん街道料理旅館井筒屋 女将鈴木和女